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<   2017年 07月 ( 4 )   > この月の画像一覧

ドンの肖像

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 あすからの四日間、Opaは娘のいる千葉へ出かける。その間、いつものトリマーさんにドンをあずけるお願いをしていたのだが、それを知ったSARAが、わたしがあずかりたいといって迎えに来てくれた。SARAは6年生の女児、Opaの妹の孫娘である。ドンが好きでよくめんどうを見てくれるから安心ではある。ただ、早くドンにあいたいばかりに、Opaの出発より三日も早く連れ帰ってくれた。その間、家でOpaひとりである。朝の散歩に出ると、ドンチャンは・・?と、あう人ごとにきかれる。そのたびにかくかくしかじかと応えんならん。面倒くさい、散歩はやーめた!それにしても、ドンのいない家は殺風景である。家中にドンがしみこんでいるのに、本人がいない。旅に出れば気がまぎれるのだが、それまでのほんの二三日が物足りない。SARAは油彩画を習っている。この春、求めに応じてドンの写真をおくったら、さっそく油絵に仕上げてくれた。心なしか憂い顔のドンの肖像である。
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by mizzo301 | 2017-07-30 17:35 | エッセイ | Comments(0)

His Master's Noise

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 ドンとOpaの陶人形ができあがりましたと、八ヶ岳の高原に工房をかまえる佐々木ようこさんからメールがあった。ほどなくしてずしりと重い宅配便が届く。中からドンが二頭、ヴァイオリンをかまえるOpaがあらわれた。帽子をかぶっているのは、はげ頭を見せないようにという、作家さんのお心遣いであろうか。いつもながらにようこさん特有のユーモアがただよう。人形に託されたカリカチュアといおうか、ドンとOpaの分身誕生である。おまけにドンは、どこかで細胞分裂をしたようで二頭にふえている。お礼の電話をかけた。ビクターの犬をちょっとイメージしましたと、ようこさんがおっしゃる。ビクターの商標で、蓄音機から聞こえる亡き主人の声に、耳をかたむけて聞き入る犬のことである。この商標、His Master's Voiceは、ニッパーという名で実在した犬の、涙をさそうエピソードから生まれたそうである。こちらはビクターとちがって、主人は末期高齢者ながらどっこい生きている。おまけに下手なヴァイオリンでドンには迷惑をかけている。この陶人形に名を付けるなら、His Master's Noiseしかない。
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by mizzo301 | 2017-07-24 16:06 | エッセイ | Comments(0)

となりのお庭番

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 法事で四国へ帰省する燐家の主から、庭の留守番をたのまれた。植木や花のプランター、キュウリ、トマトなど菜園の水やりであるが、今回はその上大事な仕事をひとつあずかった。二つの水槽で育てているランチュウの稚魚40尾に餌を与えてといって、冷凍の赤虫の小箱をわたされた。朝から夕方までそれをひとかけずつ、日に四度あたえるようにとの厳命である。なんでも高価な金魚の子どもらしい。責任重大である。今朝からさっそく、留守宅の庭へしのびこみ、くだんの水槽をのぞく。なんだ、ランチュウといっても2、3センチの黒い小魚である。赤虫の冷凍をひとかけほうり込むと、わっとそれにむらがる。ちびのくせにまるでピラニアである。主の言によると、今は黒いが育つうちにそれはきれいな金魚になるという。年頃になって色気づくのを待つということらしい。とにかく朝食は召し上がっていただいた。ちょっとほっとする。あと三食、それを三日間のアルバイトである。あとの水やりはいい加減にすませ、菜園のトマトを三個ちょろまかして帰った。行きがけの駄賃である。
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by mizzo301 | 2017-07-20 18:55 | エッセイ | Comments(0)

めだかの学校ふたたび

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 昨春、手塩にかけた金魚をなくした痛手は大きかった。でも魚のいない水槽の濾過ポンプは止めなかった。せめて水音だけでも聴いていたかった。もう魚は飼わぬと決めていた。だがOpaここにきてあっさりと心変わり、ふたたびめだかを飼い始めた。ひとつは蚊の対策、それよりやはり水槽に魚がいないのはさびしい。めだかなら金魚ほどに目立たない。アライグマか野良猫か、思わぬ狼藉者の目にとまらりにくかろうと考えた。前は孵化から育てたが、今度はホームセンターで成魚を買って入れた。およそひと月が過ぎた。今朝、いつものように水槽をのぞくと、小さなチリのようなものが動きまわっている。よくよく見ると、なんとめだかの稚魚が動きまわっている。入れたのはわずかに十尾の成魚である。それが飼い主の知らぬ間に、水草のかげで合コンなどをしたのであろう。はやくも出産とは、隅に置けない連中である。稚魚を別の容器に隔離する。急がないと親たちに食われてしまう。人の社会は少子化で、廃校になる小学校もあると聞く。だが当めだかの学校はこれで安泰である。教育方針はとくにない。みんな健やかに育ってくれればそれでよい。
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by mizzo301 | 2017-07-02 12:34 | エッセイ | Comments(2)