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湯めぐり

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 桜の開花をききながら、この寒さはどういうこっちゃ。温泉が恋しくなる冷えようである。さては有馬か白浜か、いずれも車で2時間、やっぱり温泉は遠い。それにドンちゃんもご一緒にどうぞという宿がない。あれば行きたいとは思うのだけど。でそれはあきらめて、この冬はずいぶん入浴剤のお世話になった。これなら居ながらにして、全国の湯巡りを楽しめる。風呂釜によくないともきくが、かまうものか。今宵は霧島、あしたは草津、思いのままである。たまに泊まりにくる大学生の孫まですっかり濁り湯の虜になって、今夜はハッコツにしようなんていう。そこでOpaフムフムといいながら、白骨温泉の粉を湯に溶かすのである。かくてニセコ温泉ならぬニセノ温泉を毎晩堪能している。うっかり入浴剤を買い忘れ、切らすことがある。しかたなく無色透明の湯につかる。なんだか素うどんになった気分で物足りない。せめて油揚げでも浮かべてみようか。
by mizzo301 | 2016-03-28 15:18 | エッセイ | Comments(1)

スタンディジと仲間たち

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 春寒の一夜、中之島公会堂で音楽を聴いた。「スタンディジと仲間たち」によるバロックコンサートである。娘たち主宰の会なのでお客の入りが気になったが、遅くに入ったOpaの席がないほどに中ホールが満員である。まずは一安心。休憩をはさんでバロック6曲、10名の奏者による立奏である。これは音響的な効果と、ステージが平戸間であるゆえの客席への気配りでもあろうか。バロックヴァイオリンの巨匠、スタンディジさんはすでにOpaとかわらぬお歳である。えらいしんどい思いをさせてすまんことです。さすがにバロックのプロたちである。最初のヴィヴァルディからすでに聴衆のハートをとらえている。そして休憩後の一曲目、バッハである。ソロ・スタンディジの名演が突出するでもなく、ほどよいバランスでバッハの対位法がたゆたいゆらめく。古風なたたずまいとあいまって、その場はたちまち壮麗な楽堂と化した。Opaの心もふるえた。おおバッハよ、偉大なるアデランスの巨匠よ永遠なれ。
by mizzo301 | 2016-03-28 13:15 | エッセイ | Comments(0)

春らしく

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 チューリップが咲いた。けどどこかおかしい。でかい顔でほおづえをついてるみたいなチューリップ。暮れに郵便局でもらった球根をあり合わせの浅い鉢に植えたものだから、根から十分な栄養をとれなっかったのだろうか、寸足らずで茎が見えない。その彼女がおどけた格好でOpaをなぐさめてくれる。なくした金魚たちでいつまでも悔やまないでというている。木曜日のヘルパーさんが、睡蓮鉢をひっくり返して金魚をあさる、近所のアライグマ目撃情報をつたえてくださった。だからどうなるものでもない。いまは無言のチューリップに耳をかたむけよう。金魚たちが消えて以来ほうってあった水槽に水をはり、濾過ポンプをセットしなおしてスイッチをいれる。さらさらと水音が裏庭にながれて、水草がゆれる。こんな春もありか。
by mizzo301 | 2016-03-21 23:27 | エッセイ | Comments(0)

金魚やあはれ

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 今朝、雨戸をひらいておどろいた。水槽のプラスチックのふたが割られ、ろ過ポンプといっしょに投げ捨てられたように裏庭の植え込みにころがっている。水槽に金魚の姿がない。夕べ、水草によりそわれてまどろんでいた四尾の金魚たちが、忽然と姿を消した。水草を植えた数個の小さな植木鉢が、何者かにかき回されたように水底にころがって、水が濁っている。おととしの五月十三日に孵化したばかりのをもらい受けて育てた子供たちである。ボウフラより小さなころから、毎日眺めてきた。いまや長女はおよそ20センチ、ほかの子たちも紅白の着物がよく似合うまでに育っていた。成長にともない手ぜまになった水槽を、すこし大きくしてやろうかと考えていた矢先の出来事である。あまりのことにOpa呆然自失、その場にへたりこんでしまった。猫はここまで手荒なことはしないだろう。イタチかはたまたアライグマのしわざか、犯人を詮索しても所詮せんないことである。いまは植え込みで空しく回る濾過器とヒーターのスイッチを切るしかない。金魚たちとOpaのあまりにもあっけない幕切れ、この喪失感をいったいどうしてくれよう。
by mizzo301 | 2016-03-10 23:11 | エッセイ | Comments(2)