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<   2015年 08月 ( 5 )   > この月の画像一覧

おためしのドン

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 いぬの混合ワクチン注射のため、妹がドンを連れてきてくれた。その日のうちに連れかえるというのを、Opaのわがままで三日間だけ手元に置くことにした。不自由な足が、ドンとの散歩に耐えるかをためしたかった。三日後はり治療で神戸へいく際に、回り道をしてふたたび妹に預ける約束である。ひさしぶりに寄りそい、ドンの毛並みにふれながらの安らかな一夜が明けた。早朝6時、Opaの胸にのっかり、顔をなめまわして散歩のさいそくをする。妹にあずけるまで、ドンは毎朝ずっとこうだった。わすれていたなつかしい日常が、とつぜんOpaによみがえる。ドンと八ヶ月ぶりの朝の散歩にでた。その間にふつうかれは二度うんちをする。ひさしぶりの散歩道のにおいをたしかめて、かれはなかなか進まない。はたせるかなOpaの左ももが痛みだす。そのころようやくドンがしゃがみこんで、一度目の落としものを回収。だんだん重くなる脚をひきずっているとついに二度目を、これはやわらかくて回収に手間取った。これでドンはすっきりしたろうが、Opaは疲労困憊、だるさと痛みで左足がもちあがらない。いちど座りたいが腰をおろせるような場所はない。這々の体で帰りつき、庭のいすにすわりこむと生き返った心地がした。あと二日間は朝夕なんとかこれをくり返し、その後はもうしばらく妹に預けるしかないなと思った。無念である。
by mizzo301 | 2015-08-30 15:42 | エッセイ | Comments(6)
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 つくつく法師ばかりがうるさく聞こえるようになると、夏休みのおわりはちかい。こどものころは、さぼり倒した宿題をせかされるようで切なかった。今もこれを聞くと、追いつめられた小学生Opaの気持ちがまざまざとよみがえって懐かしい。だが今年は懐かしんでおれない事情がある。Opa、久しぶりにつくつく法師にせきたてられている。9月の演奏会である。足腰の不自由でことしはとても参加できないと思っていたのだが、とりあえず楽器をひけるまでにはなった。これも鍼の効用か。髪をととのえ杖をもたずに出たい。だが絶望的な髪はともかく、杖のほうはステッキなドンの賛助出演となるかもしれない。それより難曲である。送られてきたパート譜をながめてため息をついている。初練習9月5日をふくめて、週末に三度の練習で本番にのぞむ。それまでに自分のパートをさらわなくちゃ。ようしゃなく夏がすぎる。つくつく法師がかまびすしい。
by mizzo301 | 2015-08-25 00:16 | エッセイ | Comments(0)
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 08年の正月から愛用のPCがダウンした。ドンもその年にきたから、犬と同い年の7才半である。機械にも疲れがでるのかな。高スペックで使い勝手がよく、ショップへ修理に出したいが重くて今のOpaの手におえない。いつかぜひ再生したい。今はしかたなく、代替品を求めて日本橋へ出むいた。足腰をおもえば一大決心である。最寄り駅そばの駐車場に車をとめて電車にのる。なんば駅からは、目ざすショップまでふつうなら五分の距離である。杖をひくOpaにはそれが簡単でない。ようやく店に到着。品定め、自分で持ち帰れること、机の整理整頓を考えてできるだけちいさなPCにしたい。べんとう箱ほどの入れものを選び、中味にあれこれとまよう。だんだんと足がつらくなる。PC自作の人が多くかよう店に椅子はない。じじいがよろめきながらやってくることを、店は想定していない。左足が重く、もう立っていられない。その時かたすみにある脚立がOpaの目に入った。それを椅子がわりに貸してくれないかと、レジにいるぶあいそうな若者にたのんでみた。返事はないが、かれの動きは速かった。脚立をひろげて、さっとOpaに差しだしてくれた。そればかりか、商品を包む緩衝材プチプチを重ねてちいさく折りたたみ、ざぶとんにと差しだしてくれたのだ。今どきの、無口でぶあいそうな若者のやさしい心をのぞき見た一瞬であった。結局Opaの注文はてまどり、一週間後にあらためて受け取ることになってしまったが、気のせいか帰りの足取りはかるかった。
by mizzo301 | 2015-08-21 16:31 | エッセイ | Comments(1)

どうした、クロアゲハ

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 リビングから見えるもの入れのロッカー、その取っ手にクロアゲハが翅を休めている。庭の植物にアゲハはよく来るが、金属にとまっているのは初めてみた。カメラを近づけても動かない。二時間以上も飛び立つ様子がない。この暑さに蝶もまいったか。その華奢な足に金属がひんやりと気持ちいいのだろうか。それとも症状おもく、飛び立つ力をなくしたか。ひまな老人は蝶を心配した。そこへ開け放しの玄関から、一陣の風が部屋を吹き抜ける。それにあおられるようにして、蝶はふわりと浮き上がり、裏庭の棕櫚竹と南天を飛び越えて燐家の庭に去っていった。よかった・・。小学生のOpaが昆虫採集をしたことがあった。四年生の夏休みである。とりわけ夢中になったのは雄のカブトムシ、ヤンマとアゲハチョウであった。とくに蝶はせっかく捕まえても、捕虫網で翅を傷めてむだに死なせることが多かった。まれにうまく捕れた時は網の上から注射で殺し、三角紙にいれて持ち帰る。家でその翅を広げてのばすのだが、その道具である展翅台というものがない。なんとかそれなしでいい方法はないものか。そこで一枚の板きれと細く切った紙切れ、押しピンが役だった。蝶やトンボの翅をひろげて、彼らの背を下にしてその板に貼り付けてみた。結果その方法で、見事に蝶やトンボの展翅はできたのである。少年Opaの忘れがたい大発明であった。
by mizzo301 | 2015-08-08 17:15 | エッセイ | Comments(2)

すいれん vs ほてい草

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 暑い、たまらん。足腰は少しは楽になったけど、歩くと相変わらず痛み出す。お盆すぎまで鍼にも通えないから、 陋屋でうだるしかない。暑いのは人だけではない。妹にあずけた、毛むくじゃらのドンはどうしてるだろう。家でも裏庭がわの金魚はさておき、玄関脇の睡蓮鉢は直射日光の直撃である。そのままではメダカの命にかかわる。孵化から育てた子供たちである。昨年の初夏、日光をさえぎる目的ですいれんの脇にほてい草をふたつ浮かべた。Opaの策はあたって、盛夏のころにはほてい草はこれでもかとはびこり、まけじとすいれんも花を忘れて水面高く葉を茂らせる。わずかな水面をめぐって二つの植物がこれほどせめぎ合い、生存を主張するさまにOpaいたく感動をおぼえたのだった。おかげで水中のメダカたちは日陰を享受でき、最初の酷暑をのりきったのであった。 今年は二度目の夏である。初夏、すいれんの脇に昨年にならってほてい草を浮かべた。ふたつの植物はいまや、押し合いへし合いせめぎ合い、メダカたちを守ってくれている。だがすいれんは葉の繁茂にかまけて花を忘れ、ほてい草は勝ち誇ったようにたかだかといくつも花を咲かせている。
by mizzo301 | 2015-08-06 23:24 | エッセイ | Comments(2)