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<   2014年 09月 ( 3 )   > この月の画像一覧

アゲハチョウのこと

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 毎日のように庭先にアゲハチョウがくる。Opaその呼び名ははさっぱり知らない。羽が黄色がかった大きなのや、黒いの、青い筋のあるものなど何種かがくる。そのたびにレモンや山椒、パセリなどに産卵するらしい。そこいらに幼虫がうじゃうじゃといる。Opaにとっては害虫であるから、つまんでは捨てる。それをしなければ、植物はたちまち食い荒らされ、まるはだかにされる。レモンについたのなど、踏んづけるとレモンのとてもいいにおいがする。というわけで、今年もずいぶん幼虫を退治した。そんなある日、温暖化の影響とやらで、西日本でアゲハチョウが激減傾向にあるという記事をネットで読んだ。幼虫を見たら大切にあつかいなさいという。遅かった。Opaずいぶんたくさんの幼虫をひねりつぶした後である。小さな命を大切に、ではなかったのか。そうと知っていれば、集めた幼虫をお隣の留守に、こっそりとその庭に解き放ってやれたものを。そこには彼らの好む野菜や、柑橘類が茂っている。かれらはそこで大いに育ち、やがてアゲハチョウの群舞を見られたはずである。この際、荒れた畑には目をつぶろう。などと思いながらふと見ると、足下の三つ葉に、あとはさなぎになるだけの大きなのがひとついる。偶然Opaの魔手をのがれてここまで育ったらしい。すでにOpaに殺意はない。彼は三日がかりでプランターの三つ葉をほとんど食い尽くし、四日目の朝、そこに伸びるうつぎの小枝に移っていくのを見たのが最後である。今ごろは近くのどこかでさなぎになって、間もなく蝶になるよろこびをじっとかみしめているのだろうか。
by mizzo301 | 2014-09-24 16:12 | エッセイ | Comments(0)

金魚の成長がすごい

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 金魚の稚魚を、育てはじめて四ヶ月になる。孵化したばかり、無数に見えるもやもやしたものを、五月、ご近所のKさんにひしゃくに二杯いただいたのだった。おそらく共食いなどのはげしい生存競争の末に六尾が生きぬいて、小さな睡蓮鉢にそよぐ水草のしげみや、布袋葵の葉かげをゆうゆうと泳いでいる。水替えの際に洗面器に移してみると、この六尾兄弟の長男はゆうに十センチ、末っ子でも三センチはある。初夏にはぼうふらほどの背丈だったのが、この成長ぶりにはおどろく。体色ははなやかな紅一色ではないが、だいだい色に銀色と黒をあしらった衣装のセンスも、ここまで成長してみれば悪くはない。食生活も粉末の餌からはじめて、いまでは粒やフレークを食べる。離乳食からステーキを食うまでに育ったようなものだ。ただひとつ心配がある。せっかくここまで大きくなったのを、またノラ猫に食われはしないかと思うのだ。気安めに鉢にネットをかけてはあるが、はたしてこれで猫を防げるだろうか。今のところは、となりの洗面器に併設のメダカ小学校ともに健やかではある。魚は捕られたくないが、以前、ドンの留守に毎夜Opaのガラス戸をのぞきに来た、かわいい顔のノラにもまた会いたい。やっかいな心境である。
by mizzo301 | 2014-09-20 18:45 | エッセイ | Comments(1)

Opaなおみやげ

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 夏の終わりに、ひと月のオーストリア滞在から帰った姉娘がやってきた。春に子供の大学入試を終えて子育てが一段落、大いに羽をのばしているらしい。はい、OpaのおみやげはOpaです、といって一枚のプレートをくれた。孫の馬になるおじいちゃんの絵に、子供の試練、Opaの文字がある。Opaは独語のおじいちゃん、おばあちゃんはOmaである。とりわけ世のOpaたちが孫に甘いため、こんなプレートがおみやげになるのだろうか。Opaの孫はふたり、大学5年生?の姉と今年入学の弟である。関東育ちの少年が両親の出自にひかれてか、大阪の大学に入ったのである。この夏めずらしく、そろってOpaんちへ遊びに来てくれた。姉は京都から電車を乗り継いで、弟は箕面から80キロの道のりを自転車でやってきた。親元をはなれ自由なふたりである。姉はバーボンをたしなみ、弟はアップルサイダーをたしなみ、Opaは焼酎をたしなんだ。孫たちとOpaは何事かを語り、三日三晩のたしなむ時間が足早にに過ぎて、ふたりは帰って行った。そしてすっかりなかみの抜けおちたようなその夜は、ひとり焼酎をたしなむほかなかった。
by mizzo301 | 2014-09-17 18:38 | エッセイ | Comments(0)