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シタビラメはいかが

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 ここ泉州でシタビラメほど安くてうまい魚はない。これにも赤と黒があって、通常食べるのは赤シタビラメである。こちらは目のある側がほんのりと紅い。当地で黒はまずいといわれ、店頭にならぶことはない。たまに見かけてもただみたいな値で売られている。この魚、いくら新鮮でも店頭でぴちぴちと跳びはねたりはしない。それをOpa考察するに、のっぺりとした形状で、いわゆる魚らしい尾びれを持たないゆえではなかろうか。魚屋の店先では、ぴちぴちと暴れるカレイやヒラメのとなりで、あくまで静かに天をにらんでいる。そんな彼らも、船から水揚げされたばかりの時は、トロ箱で身をよじらせ、中には裏返ったりして抵抗の意思を見せているのである。その場で立つせりが終わるのをまって、そういうのを手に入れ、刺身にして食ったらこれほどうまいものはない。シタビラメといえばムニエル。だが皮をはいだりエンペラを落としたり粉をふったりと面倒である。このあたりでは煮付けが主流であるようだ。Opaのお気に入りは塩焼き、うろこをおとし、この魚の驚くほど少ないはらわたを出し、塩をあてるだけと簡単である。寒い季節ならば、それを小一時間ほど寒風にさらす。くれぐれも猫には用心しよう。そうして焼き上がったものは、できるだけ大皿にのせて食おう。はしを捨て、両手で身をほぐしながらむしゃぼると、そこいらに骨や身の食いこぼしがちらばるからである。身の厚い30センチ前後のが、二尾で298円であった。
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by mizzo301 | 2014-04-27 15:27 | エッセイ | Comments(2)

春はやっぱり花の季節

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  ささやかなOpaの庭にも、春は花が絶えない。椿、木瓜にはじまり、ユキヤナギ、ヤマブキ、小手毬、大手毬と順に咲く。ユスラウメの可憐な花もいい。古くは四十年以上も前に、広くもない敷地に植えこまれた植物たちである。そこへ昨年初冬に腰痛をだましながら植え付けたパンジーやデイジーなどが咲き誇り、四季咲きのなでしこもわれを競う。好天のの朝は、庭先の日だまりでコーヒーをすすりながら、朝刊をひろげるOpaの傍らにドンがねそべる。思えば昨年は脚腰の痛みになやまされ、こんな風に春を満喫することもなく過ぎた。なんだか一年分の余生を損した気分である。モッコウバラも咲きはじめた。つれあいの熱望で植えた花である。間もなく満開となって咲きこぼれ、ガレージの屋根をおおいつくすさまは見事というほかない。だがかつて、咲きはじめたばかりのひと枝を手折って、つれあいのなきがらに手向けた日もあった。好きで我が家にむかえたこの花に、見送られるように彼女は逝ってしまったのだった。2011年、やはり花の季節のことである。
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by mizzo301 | 2014-04-14 16:30 | エッセイ | Comments(4)

桜花爛漫

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 いっきに桜が咲いた。海にむかってのびる町内の桜並木が、散歩がてらにそぞろ歩く人たちの目を大いに楽しませてくれる。Opaはそれにあきたらずドンを車にのせて、同じ市域にある花の名所、山中渓へ行ってみた。いにしえは熊野街道の宿場であったという渓沿いの集落に、桜の花にうもれるようにしてJR阪和線の駅がある。そこに至る街道の並木も見事に開花して、まことに桜の里であった。あたりに駐車場がなく、ほんのしばらく車を止めての花見である。駅のホームにカメラをかまえる撮り鉄さんたちが見える。桜のトンネルをくぐりながら進入する電車をねらっているらしい。桜と電車、Opaには忘れられない光景がある。かつて阪急宝塚線の沿線には桜が多かった。とりわけ石橋から池田駅にかけては線路の両側が桜並木で、ひらいた窓から花吹雪が舞いこむ風情があった。いつの頃からかそこは味気ない高架路線になってしまったが、今はまぼろしのその光景を、高校生Opaの新学期のささやかな憂鬱といっしょに思い出してしまう。
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by mizzo301 | 2014-04-04 18:32 | エッセイ | Comments(0)