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<   2011年 08月 ( 6 )   > この月の画像一覧

ゆく夏

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 朝夕ドンと歩いて履きつぶしたサンダルを買いに出かけた。売り場には、安いサンダルがさらに半額でワゴンにつまれている。ああ、夏が終わるんだ。梅雨の頃、毎朝きこえてくるピアノ、平均率最初のプレリュード一番がつまづいたり転んだり、それが今では実になめらかな花丸の演奏。たぶん近所の中学生女子、自分でも気持ちがいいのだろう、何度も弾いて聴かせてくれる。すっかりリハビリを終えたアデランスの巨匠ヨハン・セバスチャンが、よそ様の庭をのぞき見ながら、ゆうゆうと町内を散歩しているかのような・・継続は力なり。さわがしいツクツクボウシは、子供の頃、夏休み終了の警告音であった。毎年この声をききながら、宿題の山を前にべそをかいていたものだった。同じような子供は、現代にもいるのかしらん。老人Opaに、その苦労はない。ドンと海岸を散歩、朝食のあと、アイスコーヒーをいれて蚊遣りをくゆらせ、庭のテントで朝刊を広げる。夏は人生を道連れに漫然と過ぎてゆく。
by mizzo301 | 2011-08-29 13:03 | エッセイ | Comments(1)

めまいの午後

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 きのう午後、立ち上がったとたんにひどいめまい。ただの立ちくらみかとそのままベランダのふとんを取り込みに二階へ、、その間も頭がくらくらする。気持ち悪くなって、階下で食卓のいすにへたり込む。首を動かすと、その先の焦点がすぐには定まらない。こんなことは初めて、さては血圧かと、十数年まえの古い血圧計を取り出した。測ってみると、上が198、下が136、高い、高すぎる。なんど計ってもにたような数値がでる。お医者へ行こうとしたが、午後は休診。その日は不安から買い物にも出ず、夕食は冷蔵庫のあり物でゆるゆるとオムレツを作って食う。おれは高血圧でこのまま死ぬかもしれないと思うと、それもうまくない。孤老初心者の不安は果てしない。おまえ、この家でひとりになったらどうするとドンにいうと、不安そうに首をかしげる。マッコリを一缶、いつもほどにうまくない。さすがに焼酎を飲む気がしない。いつの間にかめまいは無くなっているが、身体がなんとなくただものでない気がする。明日は一番にお医者に行こうと決めて、八時就寝。朝一番に医院へ車をとばす。自分からこうも進んでお医者へ行くのは初めて、独り身の不安に突き動かされている。「ふむふむ、めまいね。高血圧ではなにも症状が出ないのがふつうなんだよ。」といいながら先生は血圧を測ってくださった。少しは高いが心配する数値ではないとおっしゃる。それでも、高くて不安な時にだけ飲みなさいと、新たな降圧剤を処方してくださった。となりの薬局でそう話すと、そりゃあんたの血圧計が古すぎてあかんのやろ、とおやじがずけずけいう。ならばとイオンのジョーシンへ血圧計を買いに走る。家でさっそくその新品で測ると、なんどやってもお医者のいうとおりごく普通かやや高めの数値である。なあんや、Opa、古い血圧計にだまされて高血圧になっとったんや、急に元気がもどる、病は気からである。んっ、めまいの原因?それはわからんけど、前夜の焼酎が足りなかったんかなあ・・
by mizzo301 | 2011-08-27 11:09 | エッセイ | Comments(2)

なでしこ

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 なでしこジャパンが国民栄誉賞にかがやいた。当然の理である。7月17日の日米決戦、未明の実況テレビは、通年暁をおぼえないOpaに観戦は無理、朝一番の放送で全戦を見た。とられては危うく取り返すこと二度、緊迫の果ての2:2で延長戦、結果はすでに知れているのに、スポーツ音痴のOpaも手に汗をにぎって画面に引き込まれていた。PK戦を制し日本優勝の瞬間、年甲斐もなくOpaの胸は高鳴った。一瞬、心筋梗塞がおきたかと思ったがそうではない。ただの老人性興奮であった。昨夜、夕刊のコラムで知ったのだが、佐々木則夫監督は今年一月に刊行されたその著書「なでしこ力」で、「今年6~7月に行われる女子ワールドカップ・ドイツ大会で、なでしこジャパンは世界の頂点に立てるのではないかと、僕は今、本気で感じている」と述べているそうだ。よほどの成算がなければ、ここまで明白にいえまい。だが、半年前にたてた金メダル獲得の予言が、見事的中したのである。選手たちも監督もただ者ではない、と強く思わせられたW杯の季節であった。いつもはキウイの木陰でしょぼくれているOpaんちのなでしこが、なぜか今夏はうつくしい。
by mizzo301 | 2011-08-20 15:39 | エッセイ | Comments(0)

アルファなムカデ

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 早朝、階下でドタドタと物音がする。いっしょに寝ていたドンが、いつの間にか下におりて何かにじゃれているらしい。起きるには早すぎる、気にせずにもう一眠り。つぎに目覚めた時、音はすでにやんでいた。下におりてみると、床にドンがうずくまって、目の前のα状のものに首をかしげている。ファスナーの切れ端かしら、とよく見るとムカデ、あの俊足はどこへやら、丸くなっている。ムカデのこんな姿はめずらしい。先ほどのドタドタは、ドンがムカデにじゃれついている音だったのだ。昨年はスズメバチ、今夏はムカデの毒に、と一瞬あわてたがドンは涼しい顔、どうやら無事らしい。無事でないのはムカデの方、ドンの毛むくじゃらに歯牙がおよばず、自分がのびてしまったらしい。てっきり死んだ物と思って、火ばさみでつまもうとしたら、あわてて背筋を伸ばし、百本足全速で逃げようとする。ぎょっとして強引につまみ上げ、下水溝のふたを開いてほうりこんだ。だが直後、ひねりつぶしておかなかったのが気になる。下水のパイプを伝って風呂場やトイレ、洗面所などに彼がふたたび無事なすがたを表さないかと思うのだ。その内トイレは、Opaの発射する毒ガスや爆弾に閉口して登れまい。風呂場と洗面所の監視をつとにおこたるべからず。犬の前で死んだふりのムカデ、熊の前でそれをする人間、人の知恵はせいぜいムカデなみやったんか。
by mizzo301 | 2011-08-17 21:20 | エッセイ | Comments(1)

キチンでぎょっ

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 夕べキチンで洗い物をすませ、シンクの水切りネットを交換しようとしてぎょっとした。わずかな食べかすの中で、巨大な米粒のような白いものが二つうごめいている。どう見てもこれはウジ虫である。生ゴミはすべて高熱の電気処理機で処分するから、ネットに生ごみはほとんど残らない。その油断から、この二三日それを交換していなかった。思えば、ゴミは残らなくてもわずかなかすに脂肪や栄養たっぷりの排水が通過する。それがウジ虫の栄養ドリンクになっとったんか。だれやこんな所へ卵を生んだやつは、親の顔が見たいぶつぶつ。今夜からはネットを替えない日でも、必ず目視チェック、アルコールスプレーで念入りに消毒をしようと決めた。男やもめにウジがわくと昔の人はいうたが、ほんとうにわくのである。おそれいった。
by mizzo301 | 2011-08-04 16:43 | エッセイ | Comments(2)

金魚受難、その後

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 今朝、、雨戸を開くと水面に三尾の金魚がいる。先月のムシコナーズ事件以来、ほぼ十日ぶりのことである。それまでは七尾の金魚が毎朝顔をそろえ、口をぱくつかせて早く早くと餌をさいそくしていたのだった。ところがOpaのせいで仲間を失って以来、生き残りの三尾はすっかりおびえてしまった。毎朝、いくら餌をまいて鉢の縁をたたいても、ほとんど水草のなくなった水底の、麦飯石のかげから上目遣いにこちらをうかがうばかりである。あの日、網戸ごしにムシコナーズを発射するOpaを水中から目撃、極悪非道の人とおぼえたか、あるいはそれを機会に外界からの毒物を警戒する本能がはたらいたのかはわからない。とにかく三尾が、生命の危険回避を学習したのはまちがいない。ならばそれを手助けしてやろう、ホームセンターで水草を多めに買って沈めてやった。はたしてかれらは緑のシェルターに身をひそめ、赤い魚影がちらりと見えても、三尾が無事なのかはわからぬ数日が過ぎたのだった。そして今朝、あの日以来はじめて水面に三尾を同時に見ることができたのである。口をそろえて早く早くとまではいかないが、Opaの沈めた水草の林に、かれらも安心を取り戻しはじめたのだろうか、もしそうならうれしいのだが・・
by mizzo301 | 2011-08-02 22:23 | エッセイ | Comments(0)