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<   2010年 06月 ( 6 )   > この月の画像一覧

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 カルロス・ゴーンさんの報酬は8億9千万円だという。金融庁の報酬一億円以上公表義務づけを受けて公開された。想像もつかぬ金額にため息をついていたら、読売新聞のコラム「編集手帳」にひがみ根性をさとされた。暮らしは分が大事です、と堀口大学の詩をひきながら、嫉妬心はときに「正義」の仮面をつけて現れるといい、金融庁の開示義務づけをも怪しむ。旦那、のぞいてみたら面白いよ-〔のぞき窓〕の前に立たされ、心卑しい客として扱われているようで愉快ではない、というのである。Opaすっかり心卑しい客となり〔のぞき窓〕をのぞいていたら、このコラムにうしろから頭をこつんとこづかれた。「そねむ心」を煽られてため息をつくぐらいなら、知らずにいるのが幸せなこともある、と文は結ぶ、むべなるかな。
by mizzo301 | 2010-06-26 15:55 | エッセイ | Comments(0)

アラボー世代

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すこし前のバラエティ番組、アラサー・アラフォー世代の芸能人たちの中に、さらに年配世代の男優が二人いた。それぞれアラバブ、アラダンなどという。バブル全盛期生まれがアラバブ、団塊の世代がアラダンなのだそうだ。さらに年配で、Opaのような幼少期に戦中を知る世代はなんと呼べばいいのだろう。この歳になれば、十年ごとの年代別アンケートなどでも七十歳以上などと、十把ひとからげに扱われることがほとんどである。社会的には論外の存在であるらしい。だが若い世代との決定的なちがいは幼年期の戦争の記憶であろう。米軍爆撃機B29の腹にひびく爆音、至近に落ちた爆弾一発でおおゆれに揺れた防空壕の暗闇、背中に絶え間なくふりかかる土くれ、せまい壕内には、生まれたばかりの妹もふくめて家族七人がいたはずだが、あまりの恐ろしさに声もない。爆撃が徐々に遠のいて、ようやく引きずり出してもらった外界は、硝煙と土煙で真昼なのに夜の暗さである。恐怖で腰がぬけてどうしても立ち上がれず、長い間畑の畝にへたりこんでいたのだった。要するに防空壕を知る世代である。アラボーとでも呼んでもらおうか。
by mizzo301 | 2010-06-20 23:39 | エッセイ | Comments(0)
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 めずらしく慶事が二日続いて新聞一面トップを飾った。満身創痍の探査機はやぶさが七年におよぶ宇宙の旅を終えた。成果を密閉したカプセルを無事地球に送り返し、最後の力をふりしぼって故郷地球をカメラで見つめたあと、大気圏で燃えつきる。大役をはたした人間が心ならずも死にゆくあわれにも似て、科学ファンならずとも感動をおぼえた人は多いだろう。TVや新聞、ネットなどから、この快挙に多くの人の熱い思いが伝わるのを感じたのはOpaだけだろうか。一方、焼酎片手にTV観戦したワールドカップ、対カメルーン戦。現地スタンドはもちろん、国内各地の酒場などに設けられた特設ヴュースタンドで、ニッポンニッポンを連呼するサポーターたちがいる。試合は見事勝利、驚喜する人々が深夜の画面にあふれた。ニッポンニッポン!みんなニッポンが大好きなのだ。だが如何せん、われわれはシャイな国民でもある。君が代と日の丸で学校現場などに愛国心を押し売りしたがる為政者諸君、はやぶさとサッカーから、とくと何かを学びたまえ。
by mizzo301 | 2010-06-15 12:08 | エッセイ | Comments(0)
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 家人の入院でドンとの二人暮らしが続く。起床前、ベッドであお向けのまま、水を500ccペットボトルで飲む。長年の習慣である。小便洗顔仏前にせん香灯明うん歩朝食、ドンにはほぐした鶏のササミをまぶしたドッグフード、さらにOpaにつきあってササミを三分の一、Opaは野菜ジュースでうすめた黒酢、レタスの葉っぱ一枚、きゅうり半分、小ぶりのトマト一個、リンゴ半分、バナナ一本、ボイルしたウインナーソーセージ四本うち一本はドンが食う。豆乳大グラス一杯、ライ麦パン厚切り一枚にハチミツとシナモンパウダーの毎朝くり返し。ドンに昼食はないが、Opaのそれをちょっとお相伴。ご飯は二合炊いて三食分、塩鮭などを焼いて食う。あるいはレトルトのカレーライス、スパゲッティ・ペペロンチーノ、ローソンの弁当、ソース焼きそば、夕べの残飯など日替わりメニュー。夕食は最大のお楽しみ、ドンは朝と同じ鶏めし、Opaおとといはぶりの刺身、ジャスコで500円のステーキ肉にほうれん草のソテ。昨日はインゲンのごま和え、しめ鯖、豚バラで肉豆腐、これは白ネギとしらたきがうまかった。今夜はチキンソテにポテトと茄子、タマネギのつけあわせ、残り物しめ鯖の予定。さらに毎夕、甲類焼酎の梅入り水割りを飲みたいだけ飲む。人生は酒で決まりじゃ。ひとりで食うめしはうまくなかろうと人はいうが、ドンとの会話がある。
by mizzo301 | 2010-06-13 15:13 | エッセイ | Comments(1)

タコが食えない・・

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 ここ大阪の泉州は、漬けもので人気の水茄子の産地として広く知られている。だがそのの海でうまいタコがとれることはあまり知られていない。関西でタコといえばやはり明石、なにせ海峡を往来する船までタコフェリーというくらいである。泉州タコの知名度ははるかに明石のタコにはおよばない。それを一気にばん回するためかどうかは知らないけれど、最近そのタコを、いずみ蛸という名で特許庁に商標登録したそうである。魚介類では国内初だという。泉州VS播州、骨肉のタコ争いといいたいが、あいにくどちらにも骨がない。
 ところで少し前、タコの頭脳を探る実験をテレビで見た。水槽に一匹のタコを入れるところから番組は始まる。タコは新しい環境が不安で、水槽の隅で身をすくめている。実験者が手を入れると、おびえるようにしてますます身を固くする。そのタコに好物のエビを与えて何日か飼う。そんなある日、実験者が水槽のタコに向かって手を入れると、なんとタコも足を一本そっと伸ばし、その手にふれようとするのである。心をゆるす、まるでタコのそんな感情を見る思いであった。映画ETで少年と宇宙人の子供が指先をふれあって、初めて心を通わせる場面がとっさに思い浮かぶ。実験はさらに続く。透明な容器のひき出しに、エビを入れて水槽に沈める。好物を目前にしたタコは、なんとかそれを取り出そうと悪戦苦闘するが、いかんせんひき出しをあけられない。ついにあきらめて水槽の隅っこにへたり込む。そこで実験者は容器を水中から取り出し、タコの目の前で何度もひき出しを引いて見せ、それをまた水槽にもどす。俄然タコは容器にとりつき、一気にひき出しをぬいてエビを確保したのである。タコの高い学習能力を示す実験であった。このテレビで、これまではただの食材であったタコに、人格ならぬタコ格の存在をOpaは見てしまった。今までは、平気で生きたタコの頭を裏返してはらわたを引きちぎり、塩でもみくちゃにして熱湯でゆであげる。さらにやわらか煮で食うなどの所業、今さらながら極悪非道に感じられ、当分タコは食えそうにない。
by mizzo301 | 2010-06-06 15:32 | エッセイ | Comments(2)

愛犬との別れは・・

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 朝夕、犬の散歩で顔見知りになった人は大勢いるが、中に十五歳という老犬をつれた老婦人がひとりいらっしゃる。御年はおそらく八十代か、小柄な身体を少し前屈みにして行く彼女について、年老いた薄茶の犬がトボトボと歩く。あう人ごとに挨拶を交わし、相手の犬にも手持ちのビスケットを与えてくださる。ドンもずいぶんお相伴にあずかった。犬人ともに長い歩きはつらいと見えて、里海公園のベンチやよそのお宅の軒端にしゃがんで休憩されているのをよく見かけた。そのご婦人がひとりで町内を歩いていらっしゃるのに昨日出会った。犬はいない。はるか彼方の四つ角でドンとOpaをみとめて、左手を曲がった腰にあて右手をひたいにかざして待ってくださる様子。急いで近づくと、あんたは仕合わせな子やなあといいながらドンの頭や背をなでて、手提げ袋からジャーキーをひとつまみ与えてくださる。この間うちの子は死にましたんや。主人に先立たれてから十年以上も一緒の犬でしたさかい、辛うおました。かというてこの歳で若い犬を飼うこともでけしまへん。ということで落胆のあまり、この数日は家にひきこもっておられたそうな。しかしこれではいかんと思い直し、散歩で出会う近所の犬たちを可愛がってまわることにしたのだとおっしゃる。そのためにわざわざペットショップへ買いにいったというジャーキーを、もうひとつまみドンにくださる。さてもうひとまわりといって立ち上がり、ゆっくりと去っていかれる後ろ姿はやはりさびしい。人ごとではないのである。
by mizzo301 | 2010-06-02 15:29 | エッセイ | Comments(0)