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<   2007年 07月 ( 5 )   > この月の画像一覧

蝉の事情

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 夏空に蝉時雨が姦しい。地上での蝉の寿命は短時日と習った。大いに騒いで長い地下生活の鬱憤を晴らしているにちがいない。古来蝉の声は儚さの象徴とされてきた。このうるささも、日本人にとっては欠かせない夏の風物であり、心地よいBGMですらある。一方西洋人には蝉を知らぬ人が多く、夏に来日した人が日本ではなぜ木が鳴くのかと不思議がったそうである。海外向けドラマなど、蝉の声を消して輸出するそうだ。西洋で蝉は単なるノイズに聞こえるらしい。
 蝉の抜け殻は立ち木の幹にしがみついているのが普通だが、この頃ちょっと事情が違う。今夏は玄関先のタイル、家の外壁はおろか、軒下の自転車の荷台にしがみついているのまである。蝉の幼虫は地下で木の根から樹液をチュウチュウ吸って、その木を頼りに地上へよじ登ってくるものとばかり思っていたが、タイルや壁、自転車にも根っ子はないから不思議である。どうしてこんな所で羽化したのか蝉界の事情を聞きたいが、本人はすでにもぬけの殻である。そう思って見ると、このところ成虫もおかしい。今朝など毛むくじゃらのシュロの木で歌っている奴がいた。どうみても毛が邪魔でシュロから樹液を吸えるとは思えない。何でそんな所でと思って見たら、ジージジージ毛深いのが好きやねんという蝉語が聞こえて、Opaの禿頭に小便をひっかけて逃げた
by mizzo301 | 2007-07-27 16:11 | エッセイ | Comments(0)

深遠なる中国!?

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 北京大学は中国随一の名門である。かつてその学内に張られた学校当局批判の壁新聞を、毛沢東が激賞したのが文化大革命の発端だという。独裁者の気まぐれが、中国十年間の大混乱を招いたのである。
 中国体験20年の女性、谷崎光さんの本「北京大学てなもんや留学記」が面白い。経済大発展中の中国に身を置いて、現代中国の現実を生き生きと伝えてくれる。中国は自分のしている醜いことを隠すために、美しい道理を大声で叫び続ける国だという。実際、マスコミの報道も嘘が酷いらしく、国内向けと海外向けでは記事は勿論、カメラのアングルまで違うそうだ。政府に都合の悪いことは国民に見せないためである。特に反日、国は幼い時から子供に反日をたたき込んでおき、時宜に応じて反日度を調節、国策の道具にしている。ネットの反日度は熾烈を極めるようで、「日本など世界地図から消してしまえ!」「全部奴隷にしてしまえ!」などから滋賀県の中国女性による二児殺害で「いいことじゃん。豚二匹殺して、なぜもっと殺さなかったの?」「やった!中国人得点二点!」さらに日本人を殺し尽くせまでの書き込みがあるという。一方若者達は、アメリカを罵倒しながらアメリカ企業に就職したがり、日本を罵りながら日本製品を欲しがるともいう。また幼少期に飢餓を、青年期に文化大革命を体験した40代から60代の層には、激動に巻き込まれた悲運を理解しながら、人間として壊れてしまっているとまでいう。
 今話題の段ボール入り肉まんなど、さてはこの世代の仕業かとOpaは邪推したが、実は北京テレビのやらせであったと今朝の朝刊が報じている。だがこの本を読んだからには、おいそれとこの記事も信じられない。中国は今、食品の安全性喧伝に躍起である。故になおさら、やらせであるというやらせではないかと疑ってしまう。中国は奥が深いのである。
by mizzo301 | 2007-07-19 17:38 | エッセイ | Comments(0)

中国名菜譜

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 中国料理はうまい。紹興酒を汲み交わしながら囲む中国料理の円卓は、さながら料理の小宇宙を思わせる。その料理法の集大成「中国名菜譜」が中国で刊行されたのは1965年のこと、豪華料理、郷土料理、名物料理、点心など中国全土古今の料理1250余種を網羅する。出版は史上初、国を挙げての大事業であったという。そこには料理を伝統文化とする国の誇りと意気込みが感じられる。日本では1973年に完訳され、東南西北の四巻に分冊、刊行されている。Opaの書架には南西の二巻が鎮座するが、それだけでも扱う素材の多様さに驚いてしまう。中には我々日本人がぎょっとする料理も多い。例えば、「三種の蛇、猫、鶏の煮込み」「犬肉と椎茸の蒸しスープ」「猫肉の細切り煮込み」「ごかいのかんらん果肉入り蒸し煮」などいかがですか。いずれも、蛇の絞め方、皮剥、猫の殺し方、犬は混紡で脳天を強打撲殺するなど、時には図解までして懇切丁寧に教える。Opaも大阪日本橋の上海新天地で犬の冷凍肉を見て犬食を実感したが、さすがに食べるには至らない。
 食の芸術ともいわれる中国料理だが、昨今俄に雲行きが怪しくなってきた。今、中国食品の安全性が世界的に疑われている。その矢先、ミネラルウォーターの偽装、段ボール入り肉まんなどが首都北京で暴かれた。餡が何と段ボール6、肉4の割合で練られているという。中国政府が、中国食品は99%安全などと宣言しても、もはや誰も信じないところまできてしまった。曲がりなりにも肉だけを用いて偽装した、北海道のミートホープが良心的と錯覚を起こすほどである。広東省では偽酒で14人が死亡という記事もある。うかうかと好きな酒も飲めない。中国旅行は飲食を考えると、あろうことか今やスリルに満ちた今世紀最大の冒険旅行となった。この8月に中国旅行を敢行するOpaは、命知らずの冒険野郎ということになるのだろうか。
by mizzo301 | 2007-07-15 14:51 | エッセイ | Comments(0)
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 中国製品、産品の不具合不都合が連日のように伝えられる。鉛の溶け出す土鍋や機関車トーマス、農薬過剰使用の野菜やきくらげ、発ガン性物質や水銀残留のうなぎなどと枚挙に暇がない。だが中国産品は価格が安い。見かけも味もおかしいとは思いながら 、採算のため背に腹を代えられず中国産を出すうなぎ屋、客に産地を問われると○☆×凸産などといってごまかす、などという書き込みがネットにあるらしい。真偽は別にしても、町でうっかり大好きな鰻丼もままならない。
 いろんなサイトを拾い読みして分かるのは、国際常識としての版権や商標権などという概念は中国には丸でないらしい。海賊版やコピー商品の氾濫は想像を絶するという。クレヨンしんちゃんの海賊版に手を焼いた日本の出版社、双葉社が、正規版を中国で売り出したところ、海賊版販売元から商標権侵害で訴えられたのだ。結果、双葉社は敗訴、上海のデパートなどから正規版の撤去を命じられたそうである。クレヨンしんちゃんを中国では蝋筆小新というそうだ。中国市場から本物のクレヨンしんちゃんが偽物の蝋筆小新に追い出されてしまったのである。商標権を先に登録してしまえば、全てまかり通るという理屈である。ちなみに飛騨や青森などという日本の地名もすでに登録済みという。日本の地方名産品の偽物が、中国内に出回ることも十分予想される。いつの間にか日本国や日本人も、中国の業者に商標登録されるのではないかとOpaは心配である。
by mizzo301 | 2007-07-10 19:16 | エッセイ | Comments(0)

ぴちぴちビーチ今昔

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 7月1日は海開きである。久しぶりに海岸を歩いてみた。ここは大阪南端の広大な海浜公園に二つある海水浴場の一つ、ぴちぴちビーチである。元は古くから「箱の浦」と呼ばれた自然海岸、Opaの好釣り場でもある。たまたま日曜日でもあって、空梅雨の浜辺は結構な人出で賑わっている。家族連れがバーベキューを楽しみ、波打ち際ではしゃぐふりちんの幼子を、赤いパラソルの若い母親が笑顔で見守っている。砂浜でボールを蹴る若い外国人グループもある。関空に離着陸する飛行機を倦かずに眺める人もいる。開放的な海の空気のせいか人々の表情はみんな明るい。大勢の人たちがみんな、楽しみのオーラに包まれているかに見える。日頃の浮き世の憂さは、ここには微塵もなさそうだ。コーラが一際うまい。
 千年も前に船でここを通りかかった人がある。土佐の国守を退官して、海路を京へ上る紀貫之の一行である。女性に仮託した「土佐日記」は、平安中期に仮名文で書かれた航海日誌のようでもある。真冬に四国の太平洋岸を北上、海賊の影に怯えながら夜の紀伊水道を横断している。たな川、今の岬町あたりを過ぎて、やれやれ、和泉の国に着いたからにはもう海賊の心配はなかろうと、大いに安堵している。「箱の浦」にさしかかった日はよほど凪であったらしく、綱で船を牽いたとある。「玉くしげ箱のうらなみたたぬ日は海をかがみとたれか見ざらむ」と同行の一人が詠んでいる。西暦935年頃の「ぴちぴちビーチ」の光景である。通りかかるのがもう千年遅ければ、波打ち際で戯れるピチピチギャル達の水着姿に、紀貫之殿も悩殺されたにちがいない。
by mizzo301 | 2007-07-03 20:02 | エッセイ | Comments(0)