Opaの日々雑感


by mizzo301
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句集「冬の虹」

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 俳人の藤原藤さんから句集「冬の虹」をお送りいただいた。表紙カバー上部に虹をあしらった美しい本である。ひと月の間枕頭に置いて楽しませていただいた。僅か十七音で繰り広げられる詩の世界から、そのまま夢の世界に紛れ込む仕掛けである。そのせいで身体の下敷きになった老眼鏡のツルを何度もへし曲げた。俳句は次元の異なる二つの事象の取り合わせで成り立つと、どこかで教わったおぼろげな記憶、なるほど紅梅と蝋の色をした昼の月、俗と超俗の対置、反比例で成り立つピタゴラスの音律さながらに響きあう。いや待て、後者は大正生まれの俳人藤さんの心の静謐そのままであろうか。ド素人の勝手な深読みに睡魔がまとわりつく。はたしてその夜も眼鏡のツルをへし曲げた。
 白状すると、この句集を初めから全部すんなりと読み下せたわけではない。恥ずかしながら読めぬ語句や文字にしばしば当惑し、古い歳時記を頼り、ATOK版広辞苑を繰ってようやく全編を読めたのである。浅学は悲しい。藤さんの仰る心の冬の虹にいつの日か逢いたいものである。
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by mizzo301 | 2008-03-04 11:38 | エッセイ | Comments(0)