ひまわり
2017年 08月 12日
Tさんは三ヶ月ごとにOpaを訪ねてくださるケアマネージャーさんである。やさしく親身になってお世話をしていただいてすでに四年になる。来訪時にはOpaの脚腰の具合を気遣いながら、よもやまの話しにもよく耳をかたむけてくださる。音楽好きの人でもあるからつい話しがはずむ。ふだん人と話す機会がないOpaにとって、彼女の来訪は人と日本語で語りあえる数少ない機会である。今回の来訪時には、ひまわりとミントの花をたずさえてくださった。ありがとう!善は急げ、すぐさま空き瓶に水を入れて無造作に差して壁ぎわにおいた。人の哄笑にも似た明るい花である。まことにゴッホだなあと思った。ところが翌朝、ゴッホの元気がない。花茎をU字に曲げて花がすっかりうなだれている。あかんがな!Opaおおあわて、花をひき抜いてほとんどの葉をむしりとる。たっぷりの水で水切りをして、新鮮な水に差しなおした。およそ一時間ほどで、なんとゴッホは快復し始めた。首筋をのばして再びけらけらと笑い始めたのである。水切りってすごい!人間にも効くかなあ。まさか水中で足を切るわけにはいかない。爪でも切って試してみるか。
by mizzo301
| 2017-08-12 16:05
| エッセイ
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