Opaの日々雑感


by mizzo301
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帰郷・・

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 妹夫婦の家に預けたドンを受け取りに行き、そのまま四泊もした。Opaの実家であるが、泊まったのは何十年ぶりかのことである。義弟の蔵書が乱雑におかれ、パソコンの残骸がころがる物置部屋をかたづけて、妹が急ごしらえの寝室をしつらえてくれた。ここはかつてOpaが暮らし、後年、自分で育てた庭を眺めながら、母が静かに息をひきとった部屋でもある。ガラス戸越しに、炎暑の中に百日草が咲く光景は、半世紀前の夏とかわらない。夕方を待って、妹に誘われるままにドンをつれて界隈を散歩した。50年の歳月に風景はすっかり変わり果て、Opaには地理がまったくわからない。大通りに面した一軒の古びたたばこ屋の前で、むかし夏にはここはかき氷屋さんもやってたわね、と妹がいう。道から一段高いこの店は、たしかに覚えがある。今は路線バスが走る大通りが、かつては子供たちの遊び場にもなった小道であったことをまざまざと思い出した。なつかしい。翌夕、駅前の散髪屋を訪ねた。彼は泣き虫一年生のOpaを、よく小川の小魚とりにつれていってくれる五年生で、網で巧みに魚をとる名人であった。Opaは獲物を入れるバケツ持ち、いつも彼のあとを追っていた。手みやげの水茄子を差し出すと酒が出た。小学校での火事さわぎを語り合い、友の早世を嘆き、七十年分の思い出話にふたりは酔った。
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by mizzo301 | 2013-08-18 17:57 | エッセイ | Comments(0)