とめはねっ!
2013年 07月 21日
ひょんなことで手にした書道まんが「とめはねっ!」にはまって、11巻を一気読みしてしまった。こんなことは20年近く前の「動物のお医者さん」以来である。Opaが毛筆を持ったのは、中学時代の書道の時間が最後である。以後あまたの冠婚葬祭をサインペンやボールペンでごまかし続けた、恥多き晩年である。今さら書でもないが、まんがの気安さもあって、つい手にとって見たのがきっかけだ。はたしてこのまんが、Opaのごとき無筆悪筆をひきつけて止まぬものがある。深いのである。たとえば「いろは歌」、四十七文字をすべて一回だけ使い、きちんと意味がとおっている。これを七文字ずつならべ、下の文字を読むと、とかなくてしす、すなわち咎なくて死す、無実の死という意味が隠されているという。これを「折り句」というそうだ。この四十七という数字を、赤穂義士の無念と重ね合わせて仮名手本忠臣蔵が書かれ、ゆえにこの仮名手本とは、いろは歌のことにほかならないのであると。へーっ、そやったんかあ。多くの諸賢はご存じやも知れぬが、Opaには初学問でおます。ほかにも書にまつわる知識が、さらりと豊富に示されてすっごい勉強になりやした。せやけどこのまんがの魅力は、なんというてもユーモアたっぷりに描かれる、現代高校生たちの青春であろう。これでお終いかと惜しみながら十一巻目を終えたら、来春に十二巻目が出るとある。楽しみやけど、百年若返りたい。
by mizzo301
| 2013-07-21 12:51
| エッセイ
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