さわやかな季節に
2013年 04月 30日
花の季節である。Opaの庭にも花がある。つつじに寄りそうように、盛りを過ぎた大でまりが春雨にぬれそぼっているのがいい。これで天気がよければ庭仕事の季節でもあるのだが、あいにく今年は痛い脚のせいでそれは思うにまかせない。せいぜいコーヒーでも飲みながら、庭先で朝刊をひろげてさわやかな空気を満喫するとしよう。この季節がさわやかなのは花や空気のせいだけではない。暑くもなければ寒くもない、おまけに蚊や蠅がいない。快適さのいちばんの所以である。五月蠅いがうるさいとはおしゃれだなあ、それで蠅は五月からと油断をしていたら、キチンに1匹飛びまわるやつがいる。まだ三月の半ばのことである。ここかと思えばまたあちら、パンのしろい肌にいるのを手でおえば姿をくらます。かと思えばOpaの頭がむずむず、てっぺんでタップを踏んでいやがるらしい。はげ頭にも神経は通っている。平手でパシリ、でも頭のてっぺんに蠅のはらわたなどいやだと思う手かげんで、とうぜん彼は逃げのびる。そんなことが四五日つづいたある朝、キチンのテーブルにおいたトレーのすみに蠅が1匹うずくまっている。Opaをからかいすぎて体力を消耗したか。今だとばかりにティッシュペーパーでひねりつぶし、ゴミ箱にすてた。
やれうつな蠅が手をする足をする 一茶
by mizzo301
| 2013-04-30 23:01
| エッセイ
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