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Opaの日々雑感


by mizzo301
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まんじゅうこわーい!

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 この上洛は紅葉にことよせて、実はまんじゅうを買うのが目的であった。十月に帰阪した娘が、京都へ立ち寄って買ったという、まんじゅうの詰め合わせを持ってきた。粗末なポリ容器に、どれもうまそうなまんじゅうが十あまり並んでいたのだが、Opaにはそのうちのひとつしかあたらなかった。気弱でいつも損をしている。食えなかったのがどれもうまそうに思えて、心が晴れない。それじゃ自分で調達して、思いきり食ってやろう。というわけで大阪は泉州から、早朝の潮風に送られてはるばるここまで来たのである。善は急げ、円山公園を通りぬけ、知恩院の前で中国語の大群をやりすごし、青蓮院を足早に過ぎ粟田口から三条通を西へとって、白川橋を渡り右へはいるとあった、まんじゅう工場!なんでも南座横の老舗菓舗「祇園饅頭」の製造工場だという。ここは正規の店ではないが、作るついでにその出来たてを片手間に売っているらしい。簡単な台に見本をならべたにわか店舗である。白い作業着作業帽のおねえさんが、注文をきいてくれた。おはぎ以外のをすべて二個ずつ、十四個のまんじゅうを紙の折りにつめてもらう。まんじゅうを一度に、こんなにたくさん買ったのは生まれて初めてである。これで帰ってまんじゅう三昧、ウヒウヒと金を払う。そこへおねえさん、明日中に全部たべとくれやす、日持ちしませんし、と想定外のひと言、まんじゅう責めのはじまりである。帰ってさっそく濃い茶をいれ、ふたつみっつと食う。明くる日は朝からまんじゅう、昼飯もお茶とまんじゅうである。戦後は代用食といって、ふかしたジャガイモに塩をふるだけの昼飯はいやというほど食った。まんじゅうだけの代用食なぞ、想像もつかなかった。濃い茶がこわい。
Commented by salam2002 at 2010-12-14 23:14
こんばんは。
大変でしたね。
14個は厳しい。
うひって、笑いながら読んでしまいました。
あんこは当分よろしいでしょうか?
by mizzo301 | 2010-12-08 11:05 | エッセイ | Comments(1)