地底からの生還
2010年 10月 14日
天上からおろされた鋼鉄のクモの糸が、ついに地底700メートルの鉱夫たちにとどいた。落盤事故から69日を経た今日、世界中の人々が奇跡的な救出劇のテレビ画面に固唾をのんで見入っていることだろう。Opaとて安堵の胸をなで下ろしたひとりである。今回の事故はおどろきの連続であった。事故発生から17日目、捜索用の掘削ドリルにつけられて上がってきた33名無事のメモ、食料がつきる直前であったという。だが地底深くに閉じこめられた彼らを、どうやって救い出すか。チリの人々の心は、一安心とあせりのはざまをはげしく行き交ったにちがいない。当初、救出は早くてもクリスマス前にと発表された時には、なんとももどかしいと思ったものだ。それが思いもかけぬ、予定より二ヶ月以上も早い救出実現である。同胞救出にかけたチリの人々の必死の努力がうかがえる。地底では生死不明の間も、規律ある生活をつづけて生への希望をつないだという。なかでは自分を最後にとゆずり合うほどの、厚い友情もあったと伝えられる。もしおなじ境遇になれば、まっ先にあさましい餓鬼になりはてるであろうOpaには、これもおどろきであった。いずれにせよ、人が忘れかけていた人間性への信頼を、この事件が再認識させてくれた意味は小さくない。
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yuko
at 2010-10-19 15:02
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絶望の淵にいても希望を捨てないで生きるというのは、どんなに難しいことでしょう。
穏やかな日常生活にさえ不満を覚えることがあるのに。
救出のLIVE映像は、
(もしも何かあったら、どないすんねんやろ)
と恐ろしくて、なるべく観ないで寝ていました。
そんな弱虫。
穏やかな日常生活にさえ不満を覚えることがあるのに。
救出のLIVE映像は、
(もしも何かあったら、どないすんねんやろ)
と恐ろしくて、なるべく観ないで寝ていました。
そんな弱虫。
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salam2002 at 2010-10-22 00:30
こんばんは。
クリスマスまでは長すぎて、もたないのではと心配しました。
ほんとにすごいことですよね。
地底700メートルで33人が揃って生還できたこと。
彼らのこれからの人生が普通であってほしいと願います。
クリスマスまでは長すぎて、もたないのではと心配しました。
ほんとにすごいことですよね。
地底700メートルで33人が揃って生還できたこと。
彼らのこれからの人生が普通であってほしいと願います。
by mizzo301
| 2010-10-14 00:24
| エッセイ
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Comments(2)