鉄橋かん没
2017年 10月 29日
台風21号の大雨で南海電車の男里川鉄橋が陥没してしまった。車で15分ほどのその場所を、ドンをつれて見に行った。橋梁の一部が1メートルほど川底にむかってたわんでいる。電車は不通、通勤通学の人々は2時間待ちとかの代替バス利用で難儀しているらしい。Opaもやむなく大阪市内での約束をひとつキャンセルせざるをえなかった。復旧にはひと月以上もかかりそうだという。今朝のニュースでは復旧を待たず、週明けにも無事だった上り線で単線運転をはじめるという。新聞によると陥没した下り線は大正7年に建設された橋梁、運行を再開するという上り線はそれより古く、明治30年の鉄橋だそうだ。なにせ日本最古の私鉄である。ネットで歴史を追ってみた。明治17年に大阪・堺間で開業、以来徐々に路線をのばし、明治36年に和歌山までの全線を開通させている。くだんの鉄橋が開通した明治30年といえば、日露戦役の6年も前である。まるで骨董品のような鉄橋である。白砂青松の自然海岸にそって泉州路をひた走る小さなSL列車が当時すでにあったのである。開業時6歳だった堺生まれの与謝野晶子女史も、その汽車ポッポで大阪などへおでかけしたのかなあ。
by mizzo301
| 2017-10-29 16:31
| エッセイ
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