早春のたより
2017年 01月 20日
ドンと散歩に出る。大寒の朝である。空は晴れて風もない、おだやかな日よりである。午後から大荒れと天気予報はいうがほんとかな。およそ30分で犬と散歩する数人のご近所さんに出会う。みなさんが、寒いですねえとおっしゃる。ほんとに寒いですねとOpaも応じる。実はOpaちっとも寒くない。でも寒くないなどと応えると、へんくつなじじいと思われそうなので、通常は相手にあわせることにしている。子どものころ、冬はもっと寒かった。通学路には霜柱が立ち、手の指や甲はしもやけで赤くはれ、冷気で耳がちぎれそうであった。なのに今ではちっとも寒くない。気候温暖化のせいでOpaだけがあたたかいはずはない。きっとあまりに歳をとりすぎて寒さを感じなくなったのだ。もちろん人並みの防寒着は着ている。裸でも寒くないというわけではない。もっと歳をとるといよいよ感覚がにぶり、真冬に裸もオッケーてことになるのかな。あほうな想念を巡らしながら、ドンとの散歩を終える。椿の花の蜜をもとめて、若いメジロが数羽きている。ふくらみ始めたボケのつぼみは、大寒の朝に届けられた春からの便りかな。
by mizzo301
| 2017-01-20 22:51
| エッセイ
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